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フレームドロップアウトエンドのアライメント

必要な工具

ここでは、フレームのリアドロップアウトエンドとフロントフォークドロップアウトエンドのアライメントについて解説して行きます。

ディレーラーエンドのアライメント関する詳細は、以下のページをご参照ください。

» Dag-1 Use

前後のホイールはフレームやフォークの先端にある「ドロップアウトエンド」と呼ばれる部品に取り付けられています。これらのドロップアウトは、左右それぞれの内面がお互いに平行である必要があり、またアクスルに対して垂直でなければなりません。

万一、これらのドロップアウトエンドのアライメントが正しくない場合、ホイールの着脱に不具合が生じたり、正しく装着されていない事により、ホイールの固定力が著しく低下したり、自転車が真っ直ぐに走行しないといった要因になります。

歪んだドロップアウトエンドは、アクスルやハブに負担をかける要因になります。

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注意:フレームによっては、これらのドロップアウトエンドの修正ができないものが存在します。例えば、14mm以上の厚みを持つようなフリースタイルタイプのBMXやサスペンションフォーク、あるいは極端に薄いドロップアウトエンドやチタニウム素材など、様々な種類が存在します。これらのケースにおいて、ドロップアウトエンドのアライメント修正が必要な場合は、適宜メーカーに確認を行い、適切な処置の指示を受けてから作業を行ってください。

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ドロップアウトエンドのアライメント修正を行う際、原則的にフレームパイプ自体が曲がる事はありません。またドロップアウトエンドのアクスルが接触する部分(フェイス)も同様に曲がる事はありません。

通常、ドロップアウトエンドとフレームは溶接や接着などの方法で取り付けられていますが、アライメントの修正は、ドロップアウトエンドの首(ネック)の部分を曲げる事で行っています。

万一、ドロップアウトエンドの首が存在せず、カーボンフレームなどのように極端に小さなドロップアウトエンドが取り付けられているものに関しては、アライメントの修正は大変困難、あるいは不可能な場合があります。

また、ここ最近ではドロップアウトエンド自体がカーボン製の物も存在しています。
このような場合、アライメント修正は絶対に行ってはいけません。

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注意:全てのドロップアウトエンドのアライメント修正は、非常に高度な技術と知識を必要とします。また、全てのフレームおいてアライメント修正ができる事ではありませんので、アライメントを確認した上で、修正が必要だと判断した場合、必ず各メーカーの指示に従ってください。

一度、ドロップアウトエンドのアライメントを調整してしまえば、後にこれらのアライメントチェックはほとんど必要ありません。

正しく調整されたドロップアウトエンドは、正しく取り付けられたホイールと共に強固なシステムが構築され、極端な事故や落車など外部からの強い衝撃が無い限り、これらのアライメントが狂う事はありません。

上図のカーボンフレームの様に、ドロップアウトエンドの首がない場合はアライメント修正ができません。
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アライメント調整手順

  • 1. 一般的なロードエンドの場合、センタリング調整ネジが取り付けられてます。
    これらのネジを調整するため、事前に完全にセンターの出たホイールをフレームに取り付け、左右のセンタリング調整ネジを調整しておきます。
    ※ストレートドロップアウトエンドの場合、この作業は不要です。
  • 2. フォークアライメントツールは、エンド幅の異なるフレームのリアエンド、およびフロントフォークに対応するように設計されています。
    リアエンドに使用する場合は、付属のスペーサーをドロップアウトエンドの内側に設置し、フロントフォークエンドに使用する場合は、ドロップアウトエンドの外側に設置します。
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  • 3. ドロップアウトエンドにしっかりと嵌るよう、引っ張り上げながらスレッドシャフトを保持し、Tハンドルを時計方向に回転させて固定します。
    この時、スレッドシャフトがずれる事がありますので、ずれた場合は、再度緩めてからドロップアウトエンドにしっかりとスレッドシャフトが嵌るように固定してください。
  • 4. メジャーやノギスを使用し、エンド幅の中央でアジャストブッシングを調整し、わずかな隙間を確保しながら重なるようにします。
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  • 5. 全ての方向から重なり合うアジャストブッシングを目視し、それぞれのズレを確認します。
    万一ズレが少ない場合、アジャストブッシングの隙間を指でなぞるようにすると、わずかなズレを感知する事ができます。
上図の様にドロップアウトエンドのアライメント修正が必要な場合、左側は上に、右側は下方向に修正する必要があります。
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まずは、左側のドロップアウトエンドを上方向に修正します。
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  • 6. 左側のドロップアウトエンドを曲げて修正するため、下図のように右手でアジャストブッシングを保持し、左手でTハンドルを矢印の方向に動かします。
    その際、一度に作業するのではなく、アジャストブッシングの位置を確認しながら、ゆっくりと少しずつ修正するようにします。
  • 7. アジャストブッシングの位置を確認しながら、左右のドロップアウトエンドのアライメントを調整します。
    ※修正の際、極端に曲げることによってフレームパイプやドロップアウトに著しい損傷を与える恐れがありますので注意してください。
上図の様にドロップアウトエンドのアライメント修正が必要な場合、左側は上に、右側は下方向に修正する必要があります。
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  • 8. 最終的にアジャストブッシングの左右差が0.5mm未満になるまで修正を行います。
    またその際、アジャストブッシングが重なり合う部分がエンド幅の中心に位置しているかも同時に確認。

ディレーラーエンドのアライメント関する詳細は、以下のページをご参照ください。

» フレームのアライメント
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